FAO Food Balance公開データに基づく総合自給率、品目別自給率のグラフ化に続く、その他のランキング(その3)です。
国別に、各区分(Element)に対する全品目(Item)の合計値の棒グラフをメインとするページです。
たとえば、全品目合計で、「一人当たりの食料供給の多い国とは、どんな順番になっているか」などを知ることができるグラフ、および、それに関連して「それぞれの国での食料供給はどんな品目がどれほど占めているか」を知ることができるグラフの2種類を表示しています。
つまり、他のページとの違いは、品目別ではなく、全品目の合計値がメインのグラフになっていることです。
以下、「Ⅰ.解説」、「Ⅱ.実際のシステム画面」という構成です。解説をとばすには、こちらへ。
Ⅰ. 解説
1.表示内容
(1)グラフ
グラフは、下記のように、メインとなるグラフ1、補足的なグラフ2の2種類が表示されます。
1)グラフ1:
指定したElement(生産や、利用区分等)に対する、各国の全品目の合計値を棒グラフで表示しています。つまり、X軸には国名が表示され、その国に対応した、指定Elementの合計値が、Y軸の目盛に沿った棒グラフになっています。
下図は、Element「FoodSupply(Kcal/capita/day)」:一人当たりの食料供給量)を示すサンプルグラフですが、トップがアメリカで、一日一人当たり3959Kcalが食料とされているのに対し、Japanは130番目で、2678Kcalであることが分かります。
(グラフだけでなく、一覧表を利用すると、みつけやすいです)
2)グラフ2」
上記グラフ1で指定しているElement(上記では、「FoodSupply(Kcal/capita/day)」)に対して、Area(国)を選ぶことで、そのAreaについての指定Elementに関する、各品目の構成を棒グラフにしています。なお、棒グラフは、積み上げ式で、赤が各Item単独の値を示し、右に進むにつれ、棒グラフの青の部分として順次積み上がっていきます。さらに、各品目の自給率を折れ線で重ねています。
下図のサンプルは、Element「Food Supply(kcal/capita/day):一人当たりの食料供給」で、最も値の大きい国「UnitedStatesOfAmerica」について、食料供給に占める、各品目の構成を示すグラフになっています。折れ線は右側のY軸目盛(Kcal)で、棒グラフは、左側のY軸目盛(%)で表示されています。
(2)一覧表
それぞれのグラフの元になっているデータを一覧表にしています。初期表示では折りたたまれていますが、「一覧表示」のクリックで、表示されたりたり、再度折りたたまれたりと変わります。
2.データについて、
データは、「FAO Balance」のデータを使用していますが、各Itemの合計値は元データには含まれてないので、このグラフ表示のために、集計しています。
元データは、基本的に、「Area」、「Ietm」、「Element」で構成されていますが、グラフ1では特に、Elementの選択がポイントになるかと思います。Elementのなかで、たとえば、食料供給量といっても、いくつかの区分があり、カロリーベースでの一人日当たり供給量「FoodSupply(kcal/capita/day)」や、重量ベースでの年間供給量「FoodSupply(kg/capita/yr)」といったものもあります。ケースによっては、重量ベースで各品目の値を合計してもあまり意味がない場合もあるでしょう。
Elementの内容など、FAO FoodBlanceデータについては。こちらをご覧ください。
3.システムの操作について
操作といっても、以下のように、Elementを選んで、「表示更新」ボタンをクリックするだけです。
[2」表示条件設定で、(1)Elementsについて、ドロップダウンリストで選択変更できます。そのうえで、「表示更新」して、多少待てば、表示されているグラフが変わります。
なお(1)Yearについては、現時点では、「2020」のみで他の選択肢はありません。
また、一覧表の各項目名の部分をクリックして、データの並びを変えることができます。
4.その他、いくつかのサンプル表示について
下図は、Elementを「Export Quantity」に変えてみた場合のグラフ1とグラフ2です。
(グラフ1) Element: Export Quantity(※全品目合計での、国別輸出量)
(グラフ2)Area:United States Of America 、Element:Export Quantity(※個別品目の輸出量)
やはり、全品目合計の「Export Quanity」でトップに来るのは「UnitedState Of America」です。そして、グラフ2をみると、品目としては、「Soyabeans」、「Maize and products」、「Wheat and products」などが輸出の上位を占め、それぞれ当然、自給率は100%をこえています。
続いて、Elementを「Import Quantity」にしてみます。
(グラフ1) Element: Import Quantity(※全品目合計での、国別輸入量)
(グラフ2)Area:China、Element:Import Quantity(※個別品目の輸出量)
今度は、トップは「china」、次が「UniteStates Of America」になっています。また、ChinaのImport品目としては、「Soyabeans 」、「Cassava ans products」、「Maize and products」、「Wheat and Products」といったところが上位を占めています。
ちなみに、ここで、「Cassava and products」の主な生産国や、輸出国がどこかについては、こちらの(その1)のページが役立ちます。Item「Cassava and products」、Element「Production」 または「Export Quantity」を設定すると、求める答えが得られます。実際にお試し頂ければわかりますが、一番の生産国は「Nigeria」、一番の輸出国は「Tailand」となっています。
Ⅱ. 実際のシステム画面
Ⅲ. まとめ
FAO Food Balanceの可視化ーその他の各種ランキング(その3)を紹介しました。
あるElementを指定して、全品目の合計値を国別にグラフ化したものと、それとの関連で、特定の国について、そのElementに対して個々の品目がどの程度を占めているかを示すグラフを表示するページです。
このページだけで分からないことも、その1やその2のページを利用すると、求める答えを得られることがあります。上記の「4.その他、いくつかのサンプル」で、そのことに少しふれました。まずは、その1、その2、その3、それぞれ、何ができるかをお試しいだければ幸いです。
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