入札案件管理ディスクトップ版用に、Access Runtimeを試してみた

Accessで作成したシステムを、Accessのない環境で実行できるかどうか、RunTimeを導入して、試してみました。なお、バージョンはAcccess2016の32bit版を使用しています。 「入札案件情報Share&Manage」サイトで案内しているスケジュール管理を、Webではなく、ローカルのディスクトップで行えるようにする為のAccessアプリです。

Runtimeのインストール

AccessのないPCでAccessを実行するためのランタイムです。 Access Runtimeは、こちらでダウンロードできます。「ダウンロード」をクリックすると、次の画面で32bit版または64bit版いずれかの選択ができます。

図 Access Runtimeダウンロードサイト

ダウンロードしたファイルをダブルクリックするとインストールが始まります。指示に従っていけば、インストールが完了します。  

Access実行ファイルの作成

Accessの開発ができるPCで、Accessファイル(accbd)を二つ用意しました。テーブルのみの、いわばバックエンド用ファイルと、画面やクエリやVBAモジュールを含むフロントエンド用ファイルです。 1)バックエンド用:Database.accdb 2)フロントエンド用:入札案件管理.accdb Database.accdbには、入札案件情報テーブルがあり、これを入札案件情報.accdb側でリンクテーブルとしています。 また、入札案件情報.accdbには、入札案件一覧画面、入札案件管理画面、スケジュール管理画面などのフォームや、データを加工するクエリ、VBAモジュールなどを含んでいます。

図 入札案件情報画面

 

図 入札案件 個別情報管理画面

 

図 入札案件スケジュール管理画面

実行ファイルの作成とデータべ―スの信頼設定

accdbファイルから、実行ファイルaccdeファイルを作成します。AccessRuntimeしかないPCに導入して実行するためのファイルです。 accdeファイルを作成するには、「ファイル」メニューの「名前を付けて保存」で、accdeを指定します。

図 Access accdeファイル作成

このとき、以下のような警告が出てきました。 「データベースを信頼する」ための処理が必要ということです。 Accessの「ファイル」メニュー「オプション」で開く画面で、「トラストセンター」「トラストセンターの設定(T)」をクリックすると、トラストセンターの設定画面が開きます。この画面から、「新しい場所の追加(A)」をクリックし、次の画面でaccdbファイルのあるフォルダーを追加すると、上述の警告が出なくなりました。

図 Access トラストセンター画面

図 トラストセンター設定画面

なお、MicrosoftのOfficeサポートページでは、「セキュリティセンター」となっていますが、「トラストセンター」のことと考えて良いようです。

電子署名

Microsoftサポートサイトによると、デジタル署名として、証明機関による商用セキュリティ証明書を取得する方法と、自己署名証明書を作成する方法があるようです。 自己署名証明書にトライしてみました。 自己署名証明書を作成するには、「selfcert.exe」を実行して名前を入力します。「selfcert.exe」はバージョンによって、置いている場所が異なる様ですが、「C:\Program Files(x86)\Micorsoft Office\root\Office16」の中に見つかりました。 自己署名証明書は作成できたようですが、VBAコードに対する署名の保存ができず、断念しました。 「デジタル署名を保存できません」というエラーとともに、「ファイル」「発行」で「パッケージ化して署名」クリックしてくださいというメッセージがあるのですが、「発行」メニューが見つからないためです。

Runtime環境への導入

RuntimeしかないPCに、accdbとaccdeファイルを置いてみました。どちらも、アクセスファイルとして認識されています。

図 AccessRuntimeのみの環境下でのAccessファイル

実行テスト

実行してみると、accdbもaccdeも、同様に上記「Access実行ファイルの作成」で準備した通りの画面が開き、実行可能であることが確認できました。 accdbファイルの方も当然Accessの各種の機能はなく、プログラムされた処理が実行できるだけなので、accdeがつくれるなら、accdbは不要です。

まとめ

Accessがない環境でも、Access Runtimeをインストールすれば、Accessアアプリケーションを使用可能なことが分かりました。信頼できる場所を指定すれば、セキュリティ警告も出ないようです。 「入札情報Share&Manageサイト」の特定ユーザへのオプションサービス用にできればと考えています。  

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