FAO Food Blance公開データにもとづき、各国の品目別自給率をグラフにより可視化するシステムを作ってみました。任意の国を選択して表示することができます。
元データに含まれる「生産量」を「国内消費指向量」で割っただけなので、こちらのページの「総合食料自給率をグラフ化」よりは、当てになるかと思います。
以下、「Ⅰ解説」と、「Ⅱ実際のシステム画面」の構成ですが、解説をとばす場合は、こちらへ。
1.表示内容
2つのグラフと2つの一覧表を表示しています。なお、初期画面では「Japan」が選択されています。
(1)品目別食料自給率
指定国の各品目の自給率の折れ線、および重量ベースの生産量と国内消費指向量の棒グラフを表示するグラフで、自給率順となっています。
(2)生産量と消費指向量のギャップ
カロベースに換算した、生産量と国内消費指向量の差を折れ線に、また、生産量、国内消費量を棒グラフにしています。
(3)グラフ化のための加工データ一覧
FAO Food Blanceの元データから、グラフ化のための加工したデータ一覧です。「カロリー換算係数」や、「生産量ー消費量」なども示しています。なお、選択された国のデータのみ抽出しています。
(3)元データ
FAO Food Blanceの元データです。選択国関連だけを抽出していますが、さらに、品目指定で絞ることもできます。例えば、以下は、初期表示されている「Japan」の表で、さらに「Eggs」で絞っっています。
2.元データと自給率計算および結果について
(1)元データおよび自給率計算について
元データについては、総合自給率グラフに関するこちらのページで説明しているものと同じですので、出処や内容など、そちらを参照ください。
なお、品目別自給率は、生産量/国内消費指向量で求めており、FAOデータのElemet区分では、1100×Production(Unit:1000ton)/DomesticSupply(Unit:1000ton)となります。
(2)結果の確認
Production とDomestic Supplyの単位がそろって1000tonなので、単純に割るだけだから、間違いはないかと思います。
たとえば日本の場合、卵は100%,、コメは95%で、そんなもんだろうと思われます。
(折れ線などグラフにカーソルを合わせると、そのポイントのデータが表示されます)
また、生産量と、消費指向量のギャップでは、上位に、小麦(Wheat and product)や、大豆(Soyabeans)が見て取れるのは、予想通りな感じです。
これが、正しいとして、他国と比較すると、日本の場合、自給率100%以下の品目が多いし、「生産量と消費指向量のギャップ」グラフでも、「生産量ー消費指向量」が、ほぼほぼマイナス領域の線になるのが、課題に見えます。
以下、いくつかの国の事例ですが、各グラフの折れ線が、ほぼ水平部分は、自給率100%付近で、生産と消費が均衡している品目になっているようです。
Japan
UnitedStateOfAmerica
RussianFederation
China
Ukrain
3.操作について
以下のドロップダウンリストから国を選択し、再表示ボタンクリックでグラフを切り替えて表示できます。併せて、一覧表のデータも選択国の内容に変わります。
また、元データ一覧では、品目を指定して絞り込むこともできます。
一覧表では、各項目名の右側上下三角マークをクロックすると昇順、降順に並び替えします。
実際のシステム画面で、お試しください。
4.関連ページ
このほか、FAO FoodBlaceデータを用いた総合食料自給率グラフを表示するページがあります。
また、品目を指定して、各国の品目別自給率比較グラフを表示するページも準備中です。
以下で、表示の切り替えなど操作してみて下さい。
Ⅲ.まとめ
FAOの公開データで、品目別の食料自給率をグラフ化してみました。当方も含め、一般にも、視覚的にわかり易くなればということで、総合自給率グラフに続いてトライしてみたものです。
さらに、指定した品目で各国の品目別自給率を比較できるグラフ表示も試したいと思っています。
統計データばかり眺めても仕方ないので、個人で出来る自給率アップにもトライ中です。畑ナシ、スキルナシの素人ですが、いずれその顛末を公開ができる時が来ればと思っています。
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